CD125Kが物置から出てきた話⑥ ~始動テスト・コックの漏れ・キャブセッティング~
前回
前回までにキャブの取り付けまでが完了した。
ブレーキ、タイヤはともかくとして、エンジン始動に必要なパーツはガソリンタンクを戻せば揃ったはずだ。
VTRからポンプでガソリンを移し、タンク内を洗浄する。
ザブザブじゃばーと揺らしてみる。
蓋を開けるときにプシューとか聞こえたので錆とガソリンが反応して機体が発生するのかも。
コックのドレンから汚れたガソリンを排出。
漏斗でペットボトルに集める。
これは例によって家の裏のガソリンスタンドで引き取ってもらった。
前の燃料用ゴム管は固まってボロボロだったので新しいゴム管で配管し直す。
ついに始動テストだ。
始動
キック数回、かかる気配がない。
キーを回し忘れていた。
セルでやってみる。
そして・・・
エンジンかかった!! pic.twitter.com/Ee03W3DVRt
— だん (@kogakudanshi) 2020年8月22日
嘘だろ……信じられん……。
45年前に製造されたバイクのエンジンがあっさり始動した。
まだなにも調整してないはずだが。
かくしてCD125Kは30年の眠りから覚め、令和の空気をキャブで吸い始めた。
とりあえず腰が引けたままエンジンOFF。
ご近所に爆音を鳴り響かせてしまった…。
どうもアクセルワイヤーがフルスロットルで固定されてるみたい。
久しぶりの振動で車体の各部が急に引き締まったように見える。
昭和の空気を貯めていたマフラーから白煙が見えるけど大丈夫かなこれ。
とりあえず始動に成功した!!
燃料コックの漏れ
感動に浸るまもなく問題にぶつかる。
はい。うすうす気づいてたけど完全にガソリンが漏れて良い匂い異臭がしてる。
これは……タンクとの接合部、レバー、ドレン、ホースジョイントから漏れてるな!!
つまりありとあらゆるとこから漏れてるわけ。
とりあえずバラす。
ふーんこういう構造なのね。
リングで波状のバネでレバーの円盤を押し付けて流路を形成してる。
漏れの原因は間違いなく各部のゴムパーツの劣化。
こればっかりはどうしようもない。
強めに締め付けてみたけど効果なし。
実はこの後水道用のOリングはめてみたり、ゴムシート切ってパッキン自作してみたりもした。
結局、(信じられないことに)いまだに純正が出るらしいので発注してみる。
まぁレストアするのに純正取り寄せるのも経験だよね。
教えてもらったパーツリストからコックに当たる部品の番号を探し出しWebikeに発注する。
うわまじで来た信じらんねぇ。
互換品ではあるが(構造的にはこっちのが良さげ)完全に適合する純正品が数日で届いた。
3千円なり(まじか?)。
ゴムが無くなっただけなので同じように取り付ける。
あとコック・キャブ間の配管にタンク下部の配管と同じ内径6.3mmを使ってたんだが緩かったぽい。
耐ガソリンの内径4.8mmゴム管に交換してジャストフィット!!
たしか両方キジマのやつ。www.amazon.co.jp
これで漏れない。
キャブセッティング事始め
上のコック交換と前後するんだけどキャブのセッティングも始める。
漏れるからコックの下にタッパー置いて、タオル山盛りでエンジンかける。
やはりスロットルワイヤーの固定位置が後ろに下がっていたせいで、キャブのアームが常時引っ張られてたんだな。
ネジを緩めて最大まで遊びを大きくする。
これでアームに力がかかっていない状態になった。
セルで始動しながらアイドリングスクリューをエンジンが失火しないギリギリまで上げる。
そこからエアスクリューを緩めて空燃比を回転数が高くなるところに……
……って変わらんが?
だいぶ微妙にしか変わらないなコレ。
アパートの駐車場でふかすわけにもいかないので、とりあえず息つき始める手前まで緩めておく。
これはアイドリング安定したのでふかしてイキろうとしたら失火した人 pic.twitter.com/rZN2o6fyGS
— だん (@kogakudanshi) 2020年8月22日
だめか…。
最後にキック始動に挑戦してみた。
なぜかフルスロットルで回り始めた。
アクセルオフなのに。
明らかにヤバい音する。マフラーから白煙出てるし。
あれか?空打ちキックで無駄に濃い混合気が入っちゃったのかな~?とか結論づけ、怖いので当分セル使うことを誓った。
重ねていうが全部の作業をアパートのドアの前でやってるので、大きい音たてられないのだ。
なんならインパクトの「ガガガガガ!!」っていう打撃音も、近隣住民の皆様に御迷惑おかけしてないか心配してるレベル。
広くて人里離れた屋根付きのガレージか秘密基地が欲しい。
まぁ乗り始めたら大学の駐車場あたりで調整しよ。
次回