工学男子の日常

モノづくりが好きな男子の日記です。

CD125Kのエンジン(腰上+α)オーバーホールをした話 ~腰上、クラッチ分解~

前回↓

kogakudanshi.hatenablog.jp

 

※予めお断りしておきますが初めての分解&サービスマニュアルも手に入らなかったので参考になりません!!2年も前の話なので本人が忘れています!!

 

ヘッド取り外し

ヘッドを外すにはカムチェーンを外す必要があるので、まずはポイントを分解していきます。

ヘッドの左側カバーを開けたところです(実は分解時写真を撮り忘れたため組立時の写真でガスケットが変わっています)。中央のカムでポイントを押し上げ、ポイントが接触して電気が流れるわけですね。点火時期はプレートの位相で調整しています。プレートはワッシャでおさえているだけなので、ドライバ一本で点火時期が変更できます。

ポイントの接触が悪い場合は紙やすりなどで接点をやすってください。

プレートを外したところです。内部に見えているのは機械式可変進角機構です。回転数が上がると遠心力でガバナが開いて可変します。進角か遅角かは忘れたんですがたぶん進角だと思います。これがあるのでCDKは特定の回転数からエンジン音が変化します。

 

可変進角は現代では必須技術の一つでマイコン制御ですが、かつてはこういうのでやってたわけですね。技術者の端くれとして頭が下がります。点火方法もTCI、CDIどころかダイレクトイグニッションが当たり前になりつつあり、ポイント点火は走る産業遺産です。半導体がつかわれていないため核戦争下でも走れることくらいしかメリットがないです。

 

中心のボルトを外してガバナを引き抜くとカムチェーンにアクセスできます。キックを回すなどしてチェーンクリップが見える位置までチェーンを送り、チェーンを外します。この際チェーンが落ちないようにクリップの前後のコマを針金などで吊り下げてから外すといいと思います。

中央に見えているボルトをはずすとスプロケットが外せます。

ヘッドカバーのナットを外します。かなり固いと思います。頑張りましょう。

ヘッドカバーを開けるとオイル受けがあり、それを外すとカムシャフトが見えます。

この状態で真上に引き抜くとヘッドが外せます。

・・・外せるんですがたぶん固着している&ピンがキツいので叩く、衝撃を与える、打撃するなどして気合で外してください。

 

左奥が裏返したヘッド、左手前がシリンダーです。出てきませんでしたがサイドカバーも外してあります。これでピストンにアクセスできるようになりました。

クラッチ分解

さらに右サイドカバーを外します。キックを戻すためのバネが入っているので、手をけがしないように気をつけてください。

ここも写真を撮り忘れたため組立時の写真です。手前の丸い部品は引っ張ると外せます。クラッチのボルト4箇所を外すとプレートとバネが外れます。

左がクラッチ、右下の箱がオイルフィルターになっています。

クラッチディスク、プレッシャープレート各4枚が入っています。

構造的にクラッチは車両から降ろさずに交換が可能ですね。

 

以上で腰上及びクラッチの分解が終了です。この時点での自宅の状態が上になります。

築2年のアパートでこれをやってるのでバレたら怒られてた気がします。記事ではスムーズに進んでいるように見えますが、実際はネジからなにから固着しているためパークリを1本/日のペースで消費していました。この横にベッドがあるのですが数日間揮発した石油の匂いでろくに寝れなかったです。

部屋の中でエンジンを分解するのはやめましょう。

今回はここまでです。

次回はヘッドの分解になります。

 

↓ここまでのタイムラプスです