工学男子の日常

モノづくりが好きな男子の日記です。

CD125Kが物置から出てきた話① ~発見編~

 じいちゃんの物置

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うちの母方の祖父(以下じいちゃん)は小さな食品工場を経営していた人である。

今年の春に食品衛生法の改正と体力の限界(もうすぐ米寿)が一緒に来て廃業した。

それまで現役バリバリで祖母と二人で工場を切り盛りしていた、頑固一徹、とにかく真面目で仕事が趣味といった感じのオヤジである。

 

そんなじいちゃんの唯一の道楽が乗り物である。

母から聞いた話によれば自動車は

スバル360

・スバル レオーネ

・日産 GT2000 スカイライン

・スバル サンバー(配達用)

と乗り継ぎ、なんとスカイラインはまだ現役(ときどきドライブする程度)である。

いわゆるハコスカというやつで、どう考えても40年は乗っている。

国内で実動しているのは年式で分けるなら二桁は確実、ヘタをすると一桁という代物である。

 

それでもこないだ「年をとって運転が辛くなってきたなぁ」といってATのインプレッサを買ってらっしゃった。じいちゃんやるなぁ。

スバリストを自認するじいちゃん、最後はスバル車に乗りたいという思いもあったのかもしれない。

 

これに加えてバイクにも乗っていたわけだ。

今回出てきたCD125Kはカワサキエリミネーター250を買ったためにしまい込まれたらしい。

 

発見

最初にCD125Kを見つけたのは、スーパーカブを見せてもらった時である。

廃業したのに合わせて、今までメインで使っていたサンバーを売ってお買い物用にカブを買ったのだそうだ。

 

もともとスカイラインの車庫だったらしい物置(今は2台入る車庫が別にある)のシャッター(超ギシギシ)を開け、手前にカブが置いてあった。

その奥の積まれた荷物の下にどうもナンバーらしきものが見える。

それが段ボール箱の棚として活用されていたCD125Kであった。

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(この写真はだいぶ片付いていて、というか掘り出してあって最初は完全に埋まっていた。ナンバーは外してある)

どうも金属部分に錆は少ないし、タイヤもスムーズに回る。

そのとき僕は夏休みに入った事もあって、なにか打ち込めることを探していた。

そういうわけで引き取って修理することを申し出て、快諾をいただいたのである。

 

状態

後日様子を見に行くと伝えたら、掘り出して拭いておいてくれた。

 

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やはり錆はほとんどない。

タイヤも空気を入れたらしく、ふつうに押せば転がる。

 

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エンジン。マフラー2本、プラグも2本。

事前に聞いていた"CD125"というワードを頼りに調べた結果では、単気筒のCD125Tしかヒットしなかったので混乱する。

 

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どうも型番はCD125Kというらしい。

このときはCD125Tの派生かなんかかな?とか考えていた。

 

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キャブレター。かすかにケイヒンのロゴが読み取れる。

うーん、どう見ても流路は1本だよな。

なまじ先輩のGB250(単気筒なのにエキパイが2本)を見慣れているため、まだ単気筒なんじゃないかと疑っていた。

今考えるとフォロワーさんが乗ってるCB125T(125ccなのに2気筒)を思い出すべきだった。プラグ2本で単気筒ってどんな特殊エンジンだよって。

 

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マフラー、リアサス。

干支が5周してる車体でこの状態は凄い。

物置がよほど乾燥していたのだろうか。

 

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左右のシールド、フロントフォーク。

シールドは左右とも割れ、歪みがあった。

樹脂部品だしビジバイとして酷使されていたらしいので致し方ない。

 

ガソリンを抜いて保存していたらしく、ガソリンタンクはキレイな状態だった。

 

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そして詳細な整備記録と各種書類。

走行距離、トラブル、消耗品交換とあらゆる情報が、昭和の人のえらく達筆な略字で記録してあった。

 

その後写真とともにTwitterで聞いてみたところ、なんと数十分で情報が届いた。

 もともとフォロワーさんから流れてくるツイートで「チビT界隈(CB125Tを崇める宗教団体)」なるものが存在していることは知っていたが…すごいぞチビT界隈。

さらにパーツリストのURLやバッテリーの互換の情報も頂いた。

ここまで揃えばなんとかなりそうだ。SNSやってて良かった!!

 

まとめると、保存状態は極めて良好だった。もしかすると消耗品交換で動くかもしれない。

コマメに整備して記録し、ガソリンを抜いて、乾燥した物置で保存したじいちゃんの功績である。

ここまでくると流石としか言いようがない。

商売してる真面目な人ってのは凄いなぁ。

スカイラインがいまだに走る理由がわかった気がする。

 

次回

kogakudanshi.hatenablog.jp

 

VTR250にホムセン箱を付けた話②

ネジ落とした

kogakudanshi.hatenablog.jp

 こないだホムセン箱をVTRのキャリアに取り付けた。

それなりに固く締めていたつもりだったのだが、数日後に確認したら一箇所のナットとワッシャーが脱落していた。別の箇所も緩んで落ちる寸前になっていた。

走っているときにコツンと音が聞こえたので嫌な予感はしていたのだが、やはりエンジンの振動はかなりのものがある。

またここ最近雨が続いていて、ベニヤが濡れてフニャフニャになりそうだったので塗装も実施した。

 

ネジの交換

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使用したのはバネ座金がカシメてあるナット。

巷ではここ最近バネ座金は緩み防止に効果なしとかいろいろ言われている。

まぁ静置物はともかく振動する箇所には効果あるだろうということで変更した。

さらにボックス側にも直径30mmていどのワッシャーを追加。

インパクトドライバーによる締め付けトルクも最大まで上げたので、まぁ数ヶ月これで運用して様子を見ようと思う。

 

板を塗装した

もとはベニヤそのままだったのだが防水防腐のため塗装する。

車体と合わせて黒をチョイスした。見えないので何でもいいんだけど。

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100均のラッカースプレー。大した面積はないのでこれで足りると踏んだ。

結果的には約800cm2の板に重ね塗りしてちょうどだった。

 

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アパートの駐輪場でやっているので周囲に飛散しないように段ボールに入れる。

結構な頻度で共有の駐輪場で作業してるのだが、不審者扱いされてないか心配…。

他の住民が通りかかったら会釈とスマイルを忘れずに!!

 

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スプレー缶を傾けると出ないので傾けて作業することに。

気化したガスの飛沫が飛ぶが塗料は飛んでいなかったので、段ボールはそれなりに効果ありそう。

ムラやタレが出ないように一定速度で往復させつつ吹き付け→乾燥を何度か繰り返す。

 

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最終的にはこんな感じに。

スプレー塗装初めてにしてはそれなりにきれいに塗れた気がする。

まぁ防水目的なので塗れてればなんでもいいんだけど。

 

 

今回はナットの強化と板の塗装を行った。

目に見える変化はないので全体写真は省略。

道路を走るので物品の脱落や破損には十分に注意していきたいところですね。

コンデンサマイク買った話

BM800買った

 今までPC持っててマイク持ってない人って多かったんじゃないだろうか。

コロナ前はボイスチャットって全然一般的ではなかったように思う。

使ってるのはせいぜい七色に光るヘッドセットつけたゲーマーか、Bluetoothイヤホンで通話してるバリバリのビジネスマンのとか。

 ほんとに突然一般的になったもんだからマイクとWebカメラの在庫が消えてた。

僕は部分的に前者なので、有線アイボリーの法人向けみたいなマイクで中学生の頃からDiscordしてました。

マイクなのである程度近くに寄せないといけないし、スタンドタイプなのでキーボード打つ腕の間を占領してた。

机の上配線が走って邪魔だし。

 

というわけでテスト終わった開放感でポチってしまった。

Aliexpressで2400円!!安い!!

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なんかものすごく早く届いた。2週間弱。

普段部品とかかって1ヶ月待ってること考えると凄い。

友達は3月に頼んだガジェットが7月になっても来ないので問い合わせたところ、販売店からキャンセルを頼まれ、返金されたあとに8月になって届いたとかいう話も聞いた。

たぶんコロナでみんな混乱してるんだろう。

Amazonと比べたらダメよ。1ヶ月で届いたらラッキーくらいの気持ちで。

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梱包だがこれもAmazonと比べてはいけない。

あっちが丁寧すぎて異常なのである。

袋が破けててもどうせ捨てるんだし、埃っぽいなら拭けばよろしい。

バリがあったらヤスリをかけ、塗装剥げには油性ペン。

これ大事アル。

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内容物はこんな感じ。白い箱とかほんとにベッコベコだな。

中央のスポンジの上のパーツはどこにもはまらないし謎。

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値段が値段なので梱包とかには文句言わないんだけど、ここはちょっと不安。

アームを差し込むパイプの剛性が足りてなくてグラグラしてる。

たぶんあまり強く動かすと折れるので、バネが付いてる金具を掴んでアームを動かしましょう。

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裏側、表側とも机の板に必要なクリアランスは40mm。

この種のクランプは締めすぎると机削れたり、部品がちぎれたり。

一度100均の万力で学習机削りました。

 

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全パーツ(マイク、スポンジ、ポップガード)フル装備の姿

 

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マイクとポップガード

ソリッドな感じでこっちの方がいい人もいそう?

 

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マイクとスポンジ

 

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マイクのみ

これはこれで好きです。

 

ちなみに中身ですがこんなのが入ってます。

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まぁこんなのに超高クオリティを求める人はいないので型番とかは調べません。

 

最終的にこんな感じで設置しました。

写ってるPCケースはCorsair Crystal Series 280Xです。

デカイ重い組み立てづらいで大変ですが3面ガラスの質感がサイコーなケースです。

(あと140mmファン2個のラジエーター入るMicroATXこれしかなかった)

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アームっていいよね

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気づけばアームだらけに。

設置型の、ディスプレイとか差し出してくるアームっていいですよね。

細くてグイングイン動いて、先についてるものが大きいほどいい。

机の上が広く使えて効率アップ。

キーボードもマウスも無線化したのであとはヘッドホンかなぁ。

座った時の視界はこんな感じ。

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魚眼レンズなのでまだマシだけど、包囲されてる感が凄いぞ。

左のディスプレイのせいでコックピットっぽい。

奥の葉っぱは造花です。こんなもんでも置くと印象はだいぶ変わるね。

 

あ、音質ですか?

普通に聞こえましたよ。

ただマザボのマイク端子につなぐと小さい周期的な高音が乗ってました。

ケースのマイク端子に刺したときは出ないので、回路的な問題かもしれないです。

 

 

・・・と書いてきましたが、正直読む人いるのかこれ。

今後もAliexpressでよくわからんモノ買ったレビューは定期的にやっていきたい所存。

ここまで読んでくれてた方ありがとうございました。

VTR250にホムセン箱を付けた話①

VTR250に乗ってる

というわけでタイトルで説明の8割は終わってる。

去年の8月からVTR250に乗っている。

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通学にも買い物にも使うのでほぼ常時シートバッグがついてる。

ときどき長ネギとか突き出したマヌケなスタイルで仙台市内疾走してるんだけど、最近もう少し荷物積みたいな~ということが増えてきた。

 

まず上のバッグ、開口部が小さくてヘルメットが微妙に入らない。

同じ理由でリュックを入れようとするとカバーに挟むしかなくて潰れちゃう。

あとリアキャリアを付けたのでスペースがもったいない。 

 

まぁ、もろもろの理由でリアボックスをつけることにした。

(一番の理由は購入したインパクトドライバーでなんか作りたかっただけだったりする)

 

実は以前にもサイドパニアを作ろうとしたことがある。

アルミ棒でフレームを組んで、アルミボックスを固定して、と結構な作りだった。

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なんで今使ってないのかというと、部室で作って走り出したら車止めのポールにぶつけて吹っ飛んでいったからだ。VTRの細い車体の感覚ですり抜けようとしたら無理だった。

ついでにアルミボックス(と思ったらコルクにアルミシート貼った箱だった)が軽くぶつけただけでバラバラになるような強度だったので、溶接ができるようになるまでこれはやめようと思った。

 

というわけで、縦に伸ばすならぶつける心配はなかろうしキャリアもあるからなんとかなるだろうと見切り発車した。

買い出し

ホムセン箱の利点、弱点なんかはもうあらゆるサイトで解説されていると思うので省略する。

まぁ便利vs見た目ということになるんだろうけど、そこは個人の好みとしか言いようがない。

 

まず僕のバイクについているキャリアはこれ。 

 FI化して新しくなったVTRの精悍な車体デザインを損なわない素晴らしいキャリアです。

 

今回チョイスしたホムセン箱はおなじみアイリスオーヤマのブラック、たまたま近所のダイシンでAmazonより安く売っていた。

 車体がブラックだしつや消しだからそんな浮くことはないだろうと思った。

グリーン&グレーも玄人っぽくていいんだけどいかんせん一般からの受けがイマイチ。

 

まだついていないので、ネットで固定しトーテムポールの如き様相で持ち帰る。

走ってる途中は対向車からギョッとされた。

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これの他にM6x25のトラスネジ、5mm厚のベニヤ、Φ6のインパクト用ドリルビットを買い込む。しめて3800円。

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ベニヤは箱の底にピッタリ合うようにカットしてもらった。

流石に専門の機械は直線がきれいだ。

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キャリアに紙をあてて穴の位置をうつしとる。

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もしかしたら検索で辿り着く人がいるかもしれんので上げておく。

結構キリのいい数字かと思ったら193mmとかあるので目安程度に。

とにかく内側の穴は110mmの正方形にあければ良さそう。

 

しかしこのキャリア、なんとも微妙な穴径をしていて実測約7mmであった。

最初M8かと思ってあてがってみても通らないしM6だと緩い。

(もしや7.62mmか!?ヤーポン法死すべし)

まぁ緩い分には精度が低くて良くなるのでM6にした。

 

箱の底につくベニヤに穴をあけ、キャリアの穴と一致していることを確かめて箱の穴あけに移る。

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今回活躍した先日買ったばかりのマキタのインパクトドライバー。

盛大に破片が飛ぶかと思って段ボールを敷いたが不要だったかも。

むしろベニヤにかけたヤスリの粉が厄介だった。

 

ここから本当なら内側の底にも同じくベニヤを当てるつもりだった。

箱が予想以上に丈夫な感じだったので、とりあえず外側の底だけ板を当てて使うことにした。

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バイクのキャリアに載せてワッシャーとナットを取り付け、インパクトで締め付ける。

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完成!!

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なんという違和感の無さ。純正オプションみたい。

揺すってみても車体が動くばかりでガッチリ固定されている。

振動が加わるとどうなるかは試走次第だけど、思った以上に似合っていて満足した。

 

そしてヘルメットがまるごと収納できるようになった。

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そんな高いものじゃないけど、やっぱり紐がかかっているだけのシートバッグとかミラーにかけておくのは心許ない。

あとこないだからタンデムが解禁されたんだけど、同乗者のヘルメットをどう運ぶか問題もこれで解消された(同乗者がいるかは別として)。

 

というわけで今度どこかに走りに行ってみて、ズレたり外れたりしなさそうならこれで運用していく。

夏休みの帰省でお土産をたくさん持たされても安心だ。

 

 

kogakudanshi.hatenablog.jp

 

ジェットエンジンを作りたい話

ジェットエンジンとは

 ジェットエンジン英語jet engine)とは、噴流(ジェット)を生成し、その反作用を推進に利用する熱機関である。(Wikipedia)

 基本的にはこれだけ。広義にはロケットエンジンが混ざってしまうんだけど、一般的には空気の吸い込みが必要なものがジェットエンジンとして認識されてる。

現在我々がジェットエンジンとして思い浮かべるのは「ターボジェットエンジン」か「ターボファンエンジン」であって、さらに範囲が狭くなる。

これらはターボってついてることからもわかるように、燃焼して発生した圧力の一部でタービンを回して、その動力で吸い込んだ空気を圧縮してる。

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/4/45/%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%BB%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%B3%E3%81%AE%E5%8B%95%E4%BD%9C%E5%8E%9F%E7%90%86%28%E8%A9%B3%E7%B4%B0%E5%9B%B3%29.PNG

詳しい熱力学的な話はWiki読んでもらうとして(僕もあんまり理解してないし)、あらゆるエンジンは燃焼する前に圧縮すればするほど取り出せる仕事が大きくなる。

圧縮を行わずに大気中に放出した燃料に点火するとチャッカマンか火炎放射器になる。つまり作ったエネルギー垂れ流し。

取り出せた仕事が諸々の損失(摩擦とか)を上回るとタービンが回り始める。

作った仕事とタービンで空気を圧縮するのに使う仕事が釣り合うと、燃料吹くだけで回り続ける。いわゆる自立運転。

そしてタービン回転数が一定を超えると、作った仕事がタービンを回すのに取り出す仕事を上回って推力が発生し始めるというわけ。

これがターボジェットエンジンの仕組み。ここまで書いてなんだが僕も正しいのかわかってない。

 

お気付きのように実は圧縮にエンジン内部で作ったエネルギーを使う必要はない。

実際、初期のジェットエンジンは圧縮機を別のピストンエンジンで駆動したりしてた。これはモータージェットと呼ばれている。

ja.wikipedia.org

あとジェットエンジンとして動いてると思ったら、推力はほとんどレシプロで駆動してるタービンが生んでたとか言うマヌケな例もある。まぁ日本軍のツ11なんだけど、それなりに性能は良かったらしい。ダクテッドファンエンジンにアフターバーナー(某所からリヒートと呼べとお怒りを受けそう)付けた状態になってたんだとか。

ja.wikipedia.org

 

あと速度を上げれば吸い込むだけで圧縮できるラムジェットとか、タービンで動力の殆どを回収してプロペラとかファンを回して推力を生んでるターボファンターボプロップとかもある。

 

定義はともかく空気をなんとかして圧縮して、容器の中で燃料と混ぜて燃やせばジェットエンジンを名乗れるわけだ。

圧縮の方法

これもまた色々ある。

現在一般的に用いられているのは、燃焼ガスの圧力をタービンで受け止めてその軸に圧縮機のタービンの軸をつなげる方法。直結してあったら1軸式だし、途中でギヤで変速してたら多軸式とか呼ばれる。

燃焼室で燃えたあとの空気は当然とんでもない温度になっていて、流速を増すための膨張でわずかに温度を下げるとはいえ1800℃とかになっている。

ここのタービンが開発できるかがターボジェットエンジン開発の肝になっている。

思いっきり軍事技術だし防衛技術だし企業秘密だし大学も守秘義務がある。

国内だと弊学が盛んに研究してたり、みんな大好きIHIがトンデモ性能のセラミックタービンを開発製造してることがよく知られている(誰に?)。

 

燃焼ガスをタービンで受け止めたら圧縮機のタービンを回す。

圧縮タービンは主に軸流式と遠心式がある。詳しい話はWiki見てもらうとして、軸流式は流量が大きく、遠心式は単段での圧縮比が大きい(4倍程度まで)という利点がある。

ja.wikipedia.org

ja.wikipedia.org

どちらも多段化して高圧圧縮できるようになり新鋭機では最終圧縮比40倍とかになってる。

今の航空機はほとんど軸流式だけど、5段軸流で最終段に遠心とかヘリコプターだと単段軸流プラス遠心とかのパターンもある。

自作したい

ここからが本題である。

ジェットエンジンは見てきたように原理は特段難しいものでなく、ネット上でも作ってみた話が散見される。他のエンジンと比べてピストンのような精度が求められる部品が少なく、1軸式とすれば回転部品が一箇所だけになるためであろう。

とはいえこの部品は高圧高温の燃焼ガスを受け止め、数千rpmから場合によっては数万rpmで回転する。自動車用ターボチャージャを流用するのが一般的なようだ。

燃料としては灯油が用いられる。ガソリンと比べて発火点(自己発火する温度)が低く、体積あたり発熱量が大きい(比較的安全性も高い)。

あとパルスジェットもよく見る。

 

 

ここからは自分が今の環境で作るとしたら、という話で全部妄想レベルである。参考にはならんと思うし、はぁそういう考えもあるのね、くらいで見てほしい。

 

まず、圧縮段はモーターで駆動する。

初っ端からそれはジェットエンジンではないと怒られそうだが、モータージェットの例もあることだし構わないだろう。

なにが難しいってターボチャージャーがお高いのである。廃材屋の知り合いでもいれば別だが一般人がそんなホイホイ安く手に入るものではない。

(他の方は手に入っている。不思議。)

それに圧縮機がどうとか言っても、回転するだけの圧力が出なかったらそれでおしまいだ。他の方はブロワや掃除機で自立運転まで持っていってたが、そんなもん持ってないし自己始動はロマン。

それに工夫のしようがないし。

 

これには出力側の問題もある。自動車用ターボチャージャーなら最初から耐熱性のあるタービンが入手できるんだけど、自作するとなるとほとんど不可能だ。

モーター駆動なら燃焼ガスを受けるタービンは必要ないので、ホットセクションは圧力容器だけになる。溶接ができない僕は耐熱部品はできるだけ減らしたい。

 

具体的にはドローン用ブラシレスモータで遠心式圧縮機を回す。

インペラとかケーシングは全部3Dプリントかなぁ。

本職が聞いたら気絶しそうだけど、ダメなら別の方法を考える。

 

 

次に燃料であるが、これは気化させるのがとっても難しい。

ベストは燃料に圧力かけて細孔から噴霧するパターンだけど、実験してみないとなんともわからん。

売ってるポンプスプレーってすげーよなぁ。

ガスコンロ用の液ガスなら100均でも買えて吹き付けるだけだから、簡単かなと思ってる。

圧力容器内に吹くのか予混合しておくのかとか、いろいろあるけどここは実験次第。

混合比で変化するものだし作ってみないとなにもわからないというのが正直なところ。

 

 

燃焼容器(圧力容器)はデカい缶構造のもの。

イメージの数倍広くないと燃焼しないぞ、という記事を見かけた。

この手の工作には廃棄された消化器が定番だけど手に入るかどうか。

最初は飛ぶほどの推力生むほどの圧力かけるつもりはないので、大きめの缶でなんとかならないかなぁ。バイクのエンジンオイル缶とか。

まとめ

とにかくバッテリーで回したモーターより大きな推力が出てればジェットエンジンと言い張れる(はず)。

そこまで行ったらノウハウも貯まるだろうし、モーターからタービンにしたりして段階的に進めていく。

 

いつ始めるかもわからないし、色んな意味でかなり非現実的な話をしてる気がする。でもなんだかんだ言って高校から温めてた計画だし、文字にできたのは大きな進歩だと思う。

なんとか大学在学中に取り組めたらな、くらいのテンションで進めていきます。

(まぁたぶん社会人になっても同じようなことやってそうだけど。)

はてなブログ始めた話

はじめましての方、はじめまして。

前のブログから読んでくれてた方お久しぶりです。

 

 

といってもこの記事にたどり着くのはたぶんTwitterのフォロワーさんくらいなもんだろう。そうです、高校の頃ちょっとだけbloggerでブログ書いてたんです。

高校のころだから役に立つような情報も提供できないし、なにより受験が始まってしまってコンテンツがなくなった。

 

それでも、そこそこな量の文章を人に読んでもらう前提で時々書く、っていうのは入試で役立ったと思ってる。実は読書感想文とかでなく自由テーマで文章書け、って言われて迷いなく書ける人って少ないんじゃないか?

 

そしてTwitterに出会ってしまった。これがデカい。

その時やってる内容を垂れ流せるTwitterは、いろいろ手を付けてほったらかしがちな僕の性分に合ってた。

 

ただし、大学入学初期に趣味と大学でアカウントを分けなかったのは失敗だったかもしれんと思ってる。

モノづくりとかメカに興味ない人も混ざってるタイムラインに「DB601エンジンがー」とか「TensorFlowがー」とか垂れ流してホントごめんよ…。逆にプログラミングとか電子回路で繋がったフォロワーさん達、「油そば美味しい~」とか「期末テスト死んだわ~」とか興味ないよね…ごめんね…(ToT)。

 

 

なんで今さらブログを再開したかっていうと、まず最近記録として残しておきたい情報が増えたってのがある。

もしかしたら誰かの役に立つんじゃなかろうか、みたいなコンテンツも少しずつ発信できるようになってきた気がする(たぶん気がするだけ)。

 ある程度の情報量になるとTwitterに書くのは面倒だし、なによりタイムラインに画像やら何やらツリーにしちゃうとフォロワーさんに迷惑だし。

 

ブログの内容はたぶんこんな感じ。

  • プログラミング
  • 電子回路
  • バイク
  • カメラ

機械学習とか画像処理のソフト全振りから、アルミ加工とか電子回路の完全ハードまでやるのでたぶん固定読者はつかない気がする。

モトブログにもちょっと憧れてるのでバイク関係もやってみたい。

カメラ…カメラ…PENTAXはいいぞ。

 

 

とりあえず直近でいくと祖父の家の物置からCD125ベンリィが発掘されたので、それのレストアの記事上げていくつもりでいる。

まずなんとかして今住んでるとこに運んでこなきゃいけない。

軽トラを地元の友人が貸してくれるらしいので、あとは載せる方法かなぁ。エンジンも掛からないので半クラで上げるわけにもいかない。

なにせ古いもんだからオール鉄製で150kgもある。原2のくせに。

 

 

半分テストみたいなもんなのでこの辺で。

ちゃんと続けられるか不安だァ…。