CD125Kが物置から出てきた話⑧ ~ナンバー取得・公道デビュー~
前回
前回までで走れるようになったのでナンバーを取りに行く。
書類
じいちゃんの整備記録を見ると平成元年に廃車証明をしたことがわかる。
ということで必要な物は
- 譲渡証明書
- 免許証(身分証明書)
- 印鑑
わ~原付って簡単ですね!!
というわけで譲渡証明書の項目を埋めていく。
のだが早速つまづく。
- 車名
- 型式
- 年式
- 原動機の型式
- 車台番号
- 型式認定番号
- 排気量
の項目を埋めなければならないのだが、車体に刻印やステッカーで貼ってある番号だけ見ても???である。
しかたがないのでそれっぽい番号を全部写真に撮って市役所に持っていき、聞きながら埋めることにした。
じいちゃんにハンコをもらうため、実家に帰省する。
撮ったばかりのエンジン始動の動画も見せ、「うむ」と一言いただいた。
ついでにカボチャもいただいた。僕バイクで来たんですけど……。
仙台市では大学生や単身赴任者のために、賃貸契約書か公共料金の請求書(氏名・住所が記載してあるもの)等を提出すれば原付のナンバーを発行してくれるらしい。
とりあえず自分が住んでる区の区役所に電話で問い合わせる。
僕:「あのーもしもし。かくかくしかじかで原付のナンバーって……」
役所:「あ~それなら譲渡証明書、身分証、ハンコ持ってきてください。
それと車台番号のいしずりをとってきてください。」
僕:「いしずりって紙を押し当ててガリガリってヤツですよね?」
役所:「そうです。お待ちしております~。」
なるほど!!
車台番号はハンドル下のヘッドチューブに刻印してあった。
区役所へ
というわけで書類を揃え区役所へ。
着いてから賃貸契約書を忘れたことに気づく。
あと20分で閉館。
はたと思いつき東北電力のサイトから電子請求書をPDFでダウンロード。
スマホにバックアップ用で入っていたmicroSDカードに保存する。
近くのファミリマートにダッシュし、コピー機にmicroSDを差し込んで印刷する。
窓口に着いたときには閉館15分前。
僕:「すいません。これらの項目って……」
窓口:「廃車証明の書類があるはずですが?」
僕:「廃車手続きしたのが45年前だそうで……」
窓口:「うぅ~ん、なるほど。ちょっと待ってね。」
(部署内で審議が始まって数分後)
窓口:「じゃあこれに車名、車台番号、排気量の記入をおねがいします。」
僕:「え!?それだけでいいんですか!!」
窓口:「あ、車名は”ホンダ”です。」
僕:(CD125Kとかベンリイじゃなくて!?)
まぁいろいろとビックリはあったが、3項目だけ埋めて書類完成。
ちょっと注意すべきなのが排気量が124ccあるいは0.124Lと記入しなければいけない点。125cc未満だからね。
結局以下の5枚を提出した。
15分くらい待ってナンバーと固定用のネジを手渡される。
すげぇ、ほんとに簡単だったな。
居留地証明でワイも仙台市民や😎
— だん (@kogakudanshi) 2020年8月31日
書類不明箇所多かったけど「なにぶん古いバイクですから〜」でなんとかなったな pic.twitter.com/c2VbEXOvOd
区役所を出て駐車場でファミリマートの自賠責Web申し込みを済ませて帰宅。
帰宅中に申し込み完了のメールが来たので、自宅近くのファミリマートでお金を払って自賠責ステッカーをもらう。
帰りに「このステッカーはナンバープレートにお貼りください。」ステッカーも取得 pic.twitter.com/x1r1LAcoFL
— だん (@kogakudanshi) 2020年8月31日
ついに公道デビュー
ステッカーを貼り付け、ナンバーを固定!!
晴れの日を待ってついに
走ったぁ!!※冒頭音量注意
— だん (@kogakudanshi) 2020年9月2日
ちゃんと公道走って移動できました
動画でもわかるように始動時にフルスロットルになるのなんとかしないと(キャブのどこかが引っかかってるっぽい) pic.twitter.com/vmyqMEnFSA
映像は大学の駐車場だけど、ちゃんと公道走って来て帰れた!!
まだキャブの調子が悪いけどとりあえず一区切り。
今後はキャブ交換も視野に入れて調整に入る。
実家に自走していけるくらいまで頑張りたいなぁ。
次回?:ガスケット到着!!エンジンOH!!
CD125Kが物置から出てきた話⑦ ~ブレーキ清掃・タイヤ交換~
前回
前回エンジン始動してモチベが爆上がりした僕は、すぐにモノタロウでタイヤを発注する。
貼ってあったシールによるとCD125Kは前後3.00-17。
空気圧は前1.8kg/cm2、後ろ2.0kg/cm2(タンデム時:後2.4kg/cm2)。
しかしこの規格、微妙にラインナップが少ないぞ。
前後バラバラの銘柄になってしまった。
フロント
リア
チューブ
しかしモノタロウは安い。
それでいて配送は恐ろしく早いとくる。
当然3500円以上になったのでクソ重いタイヤ送料無料で運んでもらっちゃった。
タイヤ交換も当然初めて。
予習しておく。
モノタロウブランドのタイヤレバーセットを買ってみた。
ビードブレーカーは迷ったが買わない。
原付くらいなら無しで外せるらしいし、置き場所ないし。
タイヤ外し
今回はセンタースタンドのみでメンテナンススタンドは使わずやった。
コレくらいの重量とタイヤサイズがお家・一人・道具なしでできる限界ですな。
まず前のタイヤを外す。
ワイヤー類を外しておく。
緩みどめのピンを曲げて引っこ抜く。
形状的にインパクトのソケットで外せなくて一瞬焦ったが、車載工具にちゃんとそれ用のメガネレンチが入ってた。
関係ないけど最近の車載工具って柔らかい気がする。
本気で整備する人はいないからいいのかもしれないけど。
今回のCD125Kでは殆どの作業が車載工具でできるようになってて感動した。
アクスルシャフトを叩き出し、ブレーキごと外す。
100均の折りたたみ椅子大活躍。
これがドラムブレーキ。
挟まれないよう軍手をしてブレーキシューを取り外す。
粉塵が肺に良くないらしいのでパークリ(別名ブレーキクリーナー)をぶっかけて拭き取る。
だいぶ残っているのでそのまま使う。
外した側。
緑の塗料が載っている部分がワイヤーで回転して、ブレーキシューをドラムに押し付ける。
中央のがベアリング。
こちらもパークリで清掃。
後輪を外す。
チェーンカバーを外して
チェーンの張り調整の金具の手前に見えてるナット2つ外すとアクスルシャフトが外せる。
反対側でひっかかるのは写真手前のブレーキのアームと奥の棒。
こいつらを外してシャフトを抜き、前輪の泥除けが地面につくギリギリまで車体を前傾させるとタイヤを抜くスペースができる。
この辺は持ってる道具にもよるだろうけど。
僕の場合は写真の100均折りたたみ椅子をクレードルの下に挟んだらちょうどだった。
それでもタイヤを斜めにしないと隙間がなかったので結構ギリギリ。
原付なのでアパートのスペースでもタイヤ交換できる() pic.twitter.com/bGxpGu80Rp
— だん (@kogakudanshi) 2020年8月24日
完全に不審者。
リア側のブレーキも同様に清掃する。
注意すべきはリアの左側のベアリング1箇所だけシールがされてなくてボールが露出してるとこがあること。
もとからなのか外したときに砂が混入したのかわからないが、ベアリングを回したときにシャリシャリという感覚があった。
どちらにせよ注意して扱ったほうがいい。
いずれ分解してベアリングごと交換する。
タイヤ交換
古いタイヤから新しいタイヤに交換していく。
まずタイヤの淵の部分、ビードを外す(ビードを「落とす」というらしい)。
ホイールが傷つかないように新しいタイヤの上にホイールを置いて膝で体重かけたら難なく外れた。
そのまま一周ぐるりとベリベリ落としていく。
裏もぐるりと落とす。
そしたらタイヤレバーを隙間に突っ込みタイヤを外していく……のだがこの辺重労働だったので記録も記憶も残ってない。
特に迷うこともない単純な仕組みなので気合と根性と筋肉でなんとかする。
外れたら新しいタイヤを半分押し込み
隙間からチューブを入れて、穴からバルブを引っ張り出し、タイヤを全部押し込む。
チューブ入れ忘れると涙目で最初からやり直しになる。
2つやって超汗かいた。
ちょっとだけオフっぽいタイヤでスクランブラー風に。
とくに後輪はレトロな雰囲気とガッツリ合いそうで撮影が楽しみだ。
マフラーが邪魔でガチなオフは走れないんだけどね。
古タイヤと古チューブ各2本は例によって家の裏のガソリンスタンドで引き取ってもらう。手数料300円くらい。
いやぁ徒歩圏に大物引き取ってくれるとこがあって便利だ。
連日日替わりでオイルやらタイヤやらバッテリーを持ち込みにくるもんだから噂になってないか心配。
最後に、10分くらいアイドリングしっぱなしにした時の動画。
ほんのちょっとコックからガソリン、タペット?の蓋からオイル漏れてる
— だん (@kogakudanshi) 2020年8月27日
とりあえず安定してアイドリングできたので、明日地元帰ってナンバー取ってくる pic.twitter.com/alYM0jQcKE
次回
CD125Kが物置から出てきた話⑥ ~始動テスト・コックの漏れ・キャブセッティング~
前回
前回までにキャブの取り付けまでが完了した。
ブレーキ、タイヤはともかくとして、エンジン始動に必要なパーツはガソリンタンクを戻せば揃ったはずだ。
VTRからポンプでガソリンを移し、タンク内を洗浄する。
ザブザブじゃばーと揺らしてみる。
蓋を開けるときにプシューとか聞こえたので錆とガソリンが反応して機体が発生するのかも。
コックのドレンから汚れたガソリンを排出。
漏斗でペットボトルに集める。
これは例によって家の裏のガソリンスタンドで引き取ってもらった。
前の燃料用ゴム管は固まってボロボロだったので新しいゴム管で配管し直す。
ついに始動テストだ。
始動
キック数回、かかる気配がない。
キーを回し忘れていた。
セルでやってみる。
そして・・・
エンジンかかった!! pic.twitter.com/Ee03W3DVRt
— だん (@kogakudanshi) 2020年8月22日
嘘だろ……信じられん……。
45年前に製造されたバイクのエンジンがあっさり始動した。
まだなにも調整してないはずだが。
かくしてCD125Kは30年の眠りから覚め、令和の空気をキャブで吸い始めた。
とりあえず腰が引けたままエンジンOFF。
ご近所に爆音を鳴り響かせてしまった…。
どうもアクセルワイヤーがフルスロットルで固定されてるみたい。
久しぶりの振動で車体の各部が急に引き締まったように見える。
昭和の空気を貯めていたマフラーから白煙が見えるけど大丈夫かなこれ。
とりあえず始動に成功した!!
燃料コックの漏れ
感動に浸るまもなく問題にぶつかる。
はい。うすうす気づいてたけど完全にガソリンが漏れて良い匂い異臭がしてる。
これは……タンクとの接合部、レバー、ドレン、ホースジョイントから漏れてるな!!
つまりありとあらゆるとこから漏れてるわけ。
とりあえずバラす。
ふーんこういう構造なのね。
リングで波状のバネでレバーの円盤を押し付けて流路を形成してる。
漏れの原因は間違いなく各部のゴムパーツの劣化。
こればっかりはどうしようもない。
強めに締め付けてみたけど効果なし。
実はこの後水道用のOリングはめてみたり、ゴムシート切ってパッキン自作してみたりもした。
結局、(信じられないことに)いまだに純正が出るらしいので発注してみる。
まぁレストアするのに純正取り寄せるのも経験だよね。
教えてもらったパーツリストからコックに当たる部品の番号を探し出しWebikeに発注する。
うわまじで来た信じらんねぇ。
互換品ではあるが(構造的にはこっちのが良さげ)完全に適合する純正品が数日で届いた。
3千円なり(まじか?)。
ゴムが無くなっただけなので同じように取り付ける。
あとコック・キャブ間の配管にタンク下部の配管と同じ内径6.3mmを使ってたんだが緩かったぽい。
耐ガソリンの内径4.8mmゴム管に交換してジャストフィット!!
たしか両方キジマのやつ。www.amazon.co.jp
これで漏れない。
キャブセッティング事始め
上のコック交換と前後するんだけどキャブのセッティングも始める。
漏れるからコックの下にタッパー置いて、タオル山盛りでエンジンかける。
やはりスロットルワイヤーの固定位置が後ろに下がっていたせいで、キャブのアームが常時引っ張られてたんだな。
ネジを緩めて最大まで遊びを大きくする。
これでアームに力がかかっていない状態になった。
セルで始動しながらアイドリングスクリューをエンジンが失火しないギリギリまで上げる。
そこからエアスクリューを緩めて空燃比を回転数が高くなるところに……
……って変わらんが?
だいぶ微妙にしか変わらないなコレ。
アパートの駐車場でふかすわけにもいかないので、とりあえず息つき始める手前まで緩めておく。
これはアイドリング安定したのでふかしてイキろうとしたら失火した人 pic.twitter.com/rZN2o6fyGS
— だん (@kogakudanshi) 2020年8月22日
だめか…。
最後にキック始動に挑戦してみた。
なぜかフルスロットルで回り始めた。
アクセルオフなのに。
明らかにヤバい音する。マフラーから白煙出てるし。
あれか?空打ちキックで無駄に濃い混合気が入っちゃったのかな~?とか結論づけ、怖いので当分セル使うことを誓った。
重ねていうが全部の作業をアパートのドアの前でやってるので、大きい音たてられないのだ。
なんならインパクトの「ガガガガガ!!」っていう打撃音も、近隣住民の皆様に御迷惑おかけしてないか心配してるレベル。
広くて人里離れた屋根付きのガレージか秘密基地が欲しい。
まぁ乗り始めたら大学の駐車場あたりで調整しよ。
次回
CD125Kが物置から出てきた話⑤ ~オイル交換・ガスケット作成・その他~
前回
オイル交換
この辺はまぁ普通のバイクと同じ。
ドレンボルト開けてゲージ見ながら継ぎ足す。
ドレンボルト
— だん (@kogakudanshi) 2020年8月20日
漂うTo be continue感 pic.twitter.com/2mjQa5iqFK
う~ん、真っ黒。
車体傾けたりキックを押したりしてなるべく全部出す。
交換するモノタロウの10W-30オイル。
じいちゃんからは10W-30って言われたんだけど説明書には10W-40って書いてあった。
まぁいいでしょう。
左のタッパーのオイルと比べると汚れがわかりやすい。
コーヒーみたい。
100均の漏斗突っ込んで補給する。
久しぶりなのでドレンから出てくるのを確認してからボルトを締めた。
その分も含めて1L缶が少し残った。
ゲージを見ながら少しずつ継ぎ足す。
走るようになったら最初は早めに交換するつもり。
ガスケット作成
前回キャブを外した際にボロボロになっていたガスケットを作り直す。
吸気側だし大した圧はかからないだろうけど、今後の練習も兼ねてガスケットシートを購入した。
液ガスも買ってみたけど今回は使わなかった。
シリンダー周辺でヤバそうなところあったら使うつもり。
鉛筆で形をなぞって穴位置に印をつける。
穴は書類用の穴あけパンチで開けた。
穴径はちょうどだったのでラッキー。
取り付ける。
実ははみ出た水色が目立っていたためこの後外周を0.5mmほど切り取り、マジックで黒く塗ってみた。
元通りにキャブを取り付けて完了。
ワイヤー注油
キャブを取り付ける前にスロットワイヤーとクラッチワイヤーの注油をした。
スロットワイヤーはこことキャブのアーム
クラッチワイヤーはレバーとここを外すとフリーになる。
高い位置の方からパークリを流し込んでシュコシュコ。
反対側から黒くなったパークリが出てきたら潤滑剤を流し込んでシュコシュコ。
アクセルの可動部も汚れを拭いておく。
手元にグリスがなかったので後で買ってこないと。
ワイヤーをもとにもどして終了。
アクセルは軽くなったがクラッチは固いままなのでたぶん内部に問題がありそう。
点火時期調整
ポイントを開けて仕組みをお勉強。
遠心力でカム位相が変化して点火時期が変化する。
これをバルブカムでやるとVTECになるわけだな?
この下にオルタネーターがある。
開けるときにガスケットを壊しそうになった。
こんな形状のは面倒だろうなぁ。
Fマークが点火時期なのでその瞬間に接点が開くようにポイントの円盤を固定する。
なるほど、急に電流をカットしてコイルの逆起電力でスパークするんだな。
ちなみにTが圧縮上死点だってさ。
電装系チェック
これは正直走るようになってからでもいいかと思った。
発注した部品が届くまで待つことになったのでやってしまう。
前にブレーキランプが点かないのは確認済み。
配線図とにらめっこして接続をたどる。
と思ったら電球が切れていた。
フィラメントが2本あるんだね。
6V3/10Wの表記を頼りに新品を発注する。
磨き作業
ブログには書かないが作業の半分以上は磨き作業をしている。
レストアの7割は磨き作業なんて誰かが言ってたな。
今回始めてピカールを使ってみたのだがこれ凄い。
布にとって磨いてパークリで落としたら新品みたいになった。
半世紀も倉庫に放置された部品とは信じられない。
オススメです。
匂い独特だしすぐ布ダメになるけど。
次回
CD125Kが物置から出てきた話④ ~キャブレター清掃~
前回
※キャブ初心者です!!一応勉強はしたけど間違いがあっても大目に見てください!!
100均でゴム手袋とタッパー、刺繍針を買ってきた。
専用の針を買うと800円くらいするのだけど、刺繍針でも特に問題なくできたのでオススメ。
上部のボルトを外すとダイアフラムが露出する。
これがCD125Kのキャブの特徴。
しかし破れやすい上に部品が入手できない。
一応大きな破れはなかったけど、小さな切れ目が2箇所。
Twitterで多少の破れは大丈夫と教わったのでとりあえずそのまま使う。
下部の留め金を外すとチャンバーが外れる。
このネジがつながるスペースにゴミが溜まって固まっていた。
パークリで溶かして掻き出す。
しかしこのネジおそらく真鍮製。
外すときに鉄製ドライバーを使ってたら傷がついてしまった。
この他にもキャブ内部のネジは柔らかいので注意。
フロートを固定しているピンに刺繍針をあて工具でコンコン押し出していく。
固かった~。抜くのに結構かかった。
右からスロージェット、メインジェット、ニードル(たぶん)。
メインジェットはネジ2周分見えてる状態、スローは完全に締めてあった。
光に透かして詰まっている穴がないか確認する。
念の為針で全部の穴を突いておいた。
実は奥の赤い輪っかを取り忘れたまま写真を撮ってる。
外部のネジを分解する。
アイドリングを調整するやつ。
左の空気量を調整するネジも外す。
普通ここにワッシャーが入ってるって聞いてたんだけど入ってないなぁ。
キャブクリーナーを吹いて漬け込む。
こっちは開いてる穴にキャブクリーナーを吹き込んでパーツクリーナーで飛ばしておく。
ジェットニードルはダイアフラムを固定しているネジが舐めてて外せなかった。
仕方ないのでキャブクリーナーを染み込ませた布で拭くだけにした。
というわけで元通り組み立てて終了。
ずっとゴム手袋をしていたので皮膚がシワシワ。
しかしここまで綺麗なら分解する必要はなかったかもしれない。
まぁ半分以上僕のお勉強みたいなものなので良かろう。
少なくとも各部のゴムの寿命が近いのはわかった。
なるべくオリジナルで復元したいけど別に純正にこだわるわけじゃないので、ダメならさっさと現代のキャブに交換するつもり。
こんな感じで直したんだか壊したんだか分からんキャブ清掃完了。
次回
CD125Kが物置から出てきた話③ ~吸気系分解・バッテリー、プラグ交換~
前回
というわけでアパートの前まで持ってきたけど、う~んどこでやろう。
大学の駐輪場なら広いスペースが取れるんだけど雨ざらし。
さすがにエンジンぱかぱか開ける予定のレストアを屋根無しの場所でやるのは心許ない。
ところで僕はアパートの一階、端の部屋に住んでるんです。
そのまさかだ。
というわけでここから全編わが家のドアの前からお送りします。
(這いつくばってドレンボルト開けてるヤツいたら普通に通報されかねないので、爽やかな挨拶を心がけました☆)
吸気系解体
まず吸気系を解体。
サイドカバーはボルトとゴムで止まってるだけなので、バコッと外す。
シートも後方に引っ張りつつガコッと外す。
エアエレメント、エアクリーナーと呼ばれるものが出てきた。
ホースクリップを緩めて外す。
ちなみに中央のボルト、裏側はプラスチックなんですがじいちゃんが締めすぎて割ったみたい。
接着剤みたいな物質でフィルターが固めてあった。
これはもともとなのか…?判断がつかない。
まぁ交換ができないなら社外のエアクリーナー買って、箱にブチ込もうと考えたのでパイプ径を測る。
息を吹き込んでみたら普通に通気するのでたぶん大丈夫だろう。
反対側。バッテリーの右下が割れていて周辺に硫酸による腐食が発生していた。
まぁもう電圧はないと思いますが念の為GND…じゃないマイナスから外す。
作業中にタイミングよく佐川さんがバッテリーを届けてくれたので後ほど交換。
続いてタンクの取り外し。
障害になりそうなのは2箇所。
タンク下部をつないでるここと…
キャブに繋がってるここ。
この車体ではじいちゃんが完全にガソリンを抜いて保管してくれていたので、クリップを外してホースを抜いても腐ったガソリンが出てくるようなことはなかった。
しかしホースが完全に固まっていてひび割れもあるのでφ6の耐油ホースを発注。
キャブを取り外す。
スロットワイヤーを外してナットを緩めたら外れた。
外すときにガスケットが破損してしまいましたが、どうせ交換するので問題なし。
エンジンの吸気口にはショップタオルを突っ込む。
いや~これほんと便利です。
雑巾を十枚単位で購入していたんですが、ちょっともったいないんですよね。
これなら気軽に使い捨てられるし、拭き、拭い、磨き、吸い取りと超万能!!
Amazonだとちょっと高いんですけど近所のホムセンで1ロール200円で売ってた。
だいぶスッキリした。
ちなみにこの後レッグシールドも外した。
バッテリー交換
実はこの作業は同日に行ったわけではないんだけど、記事作るほどのボリュームがないので一緒にしちゃう。
今回交換したのはこちら
前々回でTwitterで教えていただいたモノ。
電装は6Vで、バッテリーは6N12A-2D(2Cもありますがホースの位置が逆です)が適合です。駆という互換品が出てるんでそれが安くてオススメですね。点火用の発電コイルを持たないバッテリー点火なんで、バッテリーが死んだら点火不能で不動です。IGコイル・電球・レギュレータの交換で12V化もできるとか
— おぺら (@OperaLegend) 2020年8月14日
本当に助かります。6Vバッテリーなんかどこからも出てないし、ましてホース位置なんて考えも及びませんでした。
しかし今まで密閉式のバッテリーしか扱ったことがなかったのでちょっと混乱。
これ硫酸(バッテリー液)ってセルごとに別に入れるのね…。
中でつながってるもんだと思って真ん中から溢れさせちゃいました。
たまたま部屋にスポイトがあったので移して事なきを得たけど。
どうも前のバッテリーの割れたプラスチックから滲み出た硫酸が周辺を腐食したっぽい。
ここはあとで防水塗装かなにかしないと錆が広がっちゃいそうだな。
とりあえず取り付けます。
またこれも別日の写真なんだけど
各ライトとウインカーは生きてた。
ウインカーが最初ちょっと不安定だったんだけど、何回かつけてたらリレーのカチカチ音鳴らしながら点滅するようになった。
ブレーキランプが点かないけど、パーキングランプは点いてるので配線に問題がありそう。
プラグ交換
もとはD5HSがついてたんだけど、指定は6なのでD6HAにしてみる。
モノタロウほんと安いっすね。
車体にアースしてスパーク飛ばしてみた。
(なんで一般大学生の家にワニ口クリップが落ちてるんだろ)
キーをONにしてキックしてみる。
うん明るくてわかんないけどパチパチいってる。
関係ないけど普段電子回路いじってるとこの音まじで怖い。
以前10kVを扱ってた時期と1500uFに200Vためるもの作ってた時期はクリップの音でいちいちビビってたな。
とりあえず電気関係はこれで終わり。
最後に我が家をご覧いただこう。
これは実はまだキレイなとき。
この後キャブの分解、各種ケミカル、オイル交換を経て戦線はさらに混迷を極めることになる。
次回
CD125Kが物置から出てきた話② ~輸送編~
作業のたびに実家に帰るわけにもいかないので、まず今住んでいる仙台に運んでくる必要があった。
道のりは約150km。
業者の相場調べたら3万ですって。
パーツ代もかかるのでなるべく安く済ませたい。
バイクを運べる車両と、積込みに必要な機材を探してツテをたどる。
CD125Kがあった母方の実家。サンバーを売ってしまったのでダメ。
農業をやってる父方の実家。数年前までおあつらえ向きの軽トラがあったのだが稲作をやめて売ってしまった。これもボツ。
レンタカー。業者の半額だが、機材がないのと時間が限られるのでボツ。
結局、高校の同級生でゲーム仲間の友達が貸してくれることになった。
そこそこ大きな農家で幌付き軽トラと1tトラックがあるという。すげーな。
農機を載せるためのレールも所有していたので完璧。
YouTubeで積込み方とロープでの固定を勉強しておく。
クソ暑い8月某日、軽トラが到着しエイヤッと積み込んだ。
やはり130kgもあると勢いつけないとあがらない。
動画で勉強したように、前輪を荷台の角に当て、フォークを下に引っ張って結ぶ。
後輪は左右に傾かないように右後ろと左後ろへ引っ張りながら結んだ。
と書いているが実は途中で揺れたときに倒れた。
前輪をガッチリ固定していたので大きく暴れはしなかったけど、間一髪。
この写真は途中でやり直した版。
最初はこうだった。
リアサスが沈んだときに片方が緩むと反対側も緩む張り方になっていた。
たぶんサイドスタンド無しで車体が左右に揺れないように固定するのがいいんだと思う。
このノウハウは果たして今後役立つんだろうか。
振動を避けて高速を突っ走る。
しかし軽トラ(キャリイ)、バイク積んで高速巡航しようとするとエンジンがヤバい。
坂道では露骨に速度低下するし、底まで踏み込んでるのに全然加速しない。
こまめにパーキングエリアでロープの固定を確認しましょう。
そしてなんとかアパートに到着。
フロントブレーキをかけつつ二人がかりでゆっくり下ろす。
写っているのが友人のIGA。
さすがにこれだけしてもらったのでバイト代を提案したら断られた。
以前頼まれて3Dプリントした分でおあいこだって。
さすがに申し訳ないので昼飯と実費(ガソリン代、高速代)は払う。
もつべきはモノ好きな友人である。
帰りは蔵王で温泉に入り、ソフトクリームなんかを食べながら交代で運転して実家に帰る。
久しぶりにマニュアル車を運転したけど4輪もいいもんだね。
ロープの固定は確実に!!ヨシ!!
今日も一日ご安全に!!
次回